Ⅱ 思い出

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本を読んで貰えると分かって喜びいっぱいのアスランは思わずエルドラの手を引いて自分の部屋へと向かって行った。 「おいっ!引っ張るな!逃げないから!…後…オレの事はエルでいい。何となくエルドラ君って呼ばれるのは…変な感じがする」 アスランの部屋に向かう廊下でエルドラは降参して声を上げた。ハッと気付いてアスランは慌てて手を離した。 「えっ!あっ!ごめんなさい!引っ張っちゃった…」 また怒られるとシュンとしたり、どうしようとワタワタしたり…表情がコロコロ変わるアスランにエルドラは堪えきれず笑ってしまった。 「あははは!お前面白いな!アスランって言ったよな?部屋にはどんな本があるんだ?オレも本好きなんだ。一緒に読もうぜ!」 エルドラの笑い声と笑顔にアスランの表情が今度はパァーッと輝いた。 「うんっ!エル!こっちだよ!」 「おい!あんまり先に行くなよ!」 廊下を走って行くアスランに笑いながらもエルドラは一息ついて後をついていった。 とても楽しい1週間になりそうだ…と それからの1週間は本当に楽しかった。     
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