Ⅳ 悲しい決断

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病院は休診中で閉まっていた。ノブをガチャガチャ回し開かないと分かるとドアを思いっきり叩く。 「開けてください!母が!母が大変なんです!」 ドアの向こうから年配の男性の声が聞こえる。 「煩い!そんなに叩かなくても聞こえとる!ドアを壊す気か!」 「母が!母が大変なんです!とにかく来て下さい!」 「それも分かっとる!」 「お願いです!今すぐ来て下さい!」 「だったらドアを叩くのを止めろ!これ以上叩くと行かんぞ!」 アスランはその声で冷静になり、ドアを叩くのを止めた。するとドアから白衣に着替え、黒いバッグを持った男性が出てきた。 「ここまで煩くされてはかなわん。行ってやるから早く連れて行け」 「有難うございます」 アスランは医師を連れて家に急いで帰った。     
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