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2週間振りに紳士に会う…
先週来なかったから、怒って今日は来ないかもしれない…
そんな不安を感じつつ通りを眺めていると、今日はグレーのスーツに身を包んだ紳士がこちらに向かって歩いてきた。
(良かった…来てくれた）
アスランは胸に手を当て小さく深呼吸する。紳士はアスランを見つけると走って目の前までやってきた。久しぶりに見る姿に少し胸が高まった。
「先週はどうして来なかった？」
少し怒っているのか、口調が早口になっている。表情も冷たく感じた…
「すみません…体調を崩して寝込んでしまい来れませんでした……」
『自分じゃないけど…』と心の中で言い訳をする。紳士の顔が優しい表情に変わる。
「そうだったのか…もう大丈夫なのか？」
「はい。もうすっかり元気になりました！」
出来る限りの笑顔で笑いかける。小さな嘘をつく度にアスランの心が針で刺されるような痛みを感じた。
「そうか…元気そうで安心した。お前の笑顔がまた見れて良かった…もう会えないんじゃないかと思って先週は仕事が終わると路地を歩いて探していたんだ…」
「そんな…」
「今日もお前の姿が見えるまで不安で仕方なかった…本当に良かった…」
(まさか、1週間僕を探していたなんて…僕も会いたかった…)
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