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 もう数え切れないほど重ねた行為であるのに、深青は口付けの間の呼吸が下手だ。いつも、唇が離れた瞬間に息をつこうとして、吐息混じりのあえかな声を漏らす。それを聞くたび、和真はたまらなくなる。  こらえきれなくなって、舌を唇の間からのぞかせ、つんつんと深青の唇のすき間をつつく。そして執拗になぞる。しばらくそうやって地道に攻めていると、呼吸の機会を見失った深青は、苦しくなって口を開くのだ。 「ん、はあ…………あっ……」  今夜もまた、彼女は和真に口内を許してしまう。酸素を取り込もうと控えめに開かれた唇に、すかさず舌を差し込んだ和真は、手始めに中央の小さくて愛らしい舌に自らの舌を優しく擦り付けた。彼女の舌は怯えるように縮こまっている。肩に深青の手がかかり、すがりつくように服を掴まれるのを感じて、和真はかすかに口角をあげる。  舌を絡めることはまだしない。一度彼女の舌から離れて、歯列をなぞり、歯茎を柔らかく刺激していくと、その周辺の感度があまり高くないらしい深青は少し余裕を取り戻す。それに合わせて背中を優しく撫でてあげれば、次第にうっとりと身を預けてくるのがたまらなく可愛い。気付かれないようにまぶたを上げて見れば、ぼんやりと行為にふける彼女の様子が見てとれる。  そろそろいいかと反応をうかがいつつ、かすめるように彼女の上顎を舌で撫でてみる。 「んっ」     
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