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こんな私たちは、他人の目から見たらどう映っているのだろう。
二十歳になった私と八十近いおばあさんが仲良く手をつないで歩いている。
昔は微笑ましいおばあちゃんと孫。今は認知症のおばあちゃんを介護する孫だ。
この手を離したら、おばあちゃんはすぐにどこかへ行ってしまう。
そのスピードたるや、どこの忍者かアスリートかといった感じ。ちょっと目を離したらもういない。それで何度痛い目をみたことか。
玄関のベルもそう。
おばあちゃんが外に出ようとしたら、すぐに分かるように。
おばあちゃんはお出かけ好きだけど、帰り道が分からなくなってしまう。
その度に私たちは必死で探し回るけど、警察に保護されたことも何度もある。
手をつなぐこと。
大人になった私も家族も、初めのうちは抵抗があった。でもこれがようやく見つけた私たちの家族の方法だった。
私とおばあちゃんは、近所をぐるりと一回りして家に戻る。
ここは私が中学生の時に引っ越したマンションだ。
二年前、おばあちゃんが認知症と診断され、独り暮しは無理だと判断された時、おばあちゃんを家に引き取った。
だからおばあちゃんは元の家に帰りたいのかもしれない。もうその家はないけれど。
お父さんと叔父さん達が話し合って、住まなくなったおばあちゃんの家は売ってしまったから。
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