最終話 それから

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「彼は命に代えても守ると言ったのだから……あなたが生きていることが彼の望んだことなの」 彼女の言葉は心地良く、なにもかもがその通りだと感じさせる力があった。 あのホームページも彼女のアイディアだった。 あのページを閲覧した人間は必ず呪いにかかる。 その代わり美樹は呪いで人が死ねば死ぬほど若さと美貌、富を永遠に得ることができるのだと。 この話を聞いたときはさすがに彼女を疑った。 しかし彼女の言うことを聞いたときに自分にはそれしかないと思った。 「愛する人をサタンに差し出したあなたはもう二度と神に祝福されることはない。ならばサタンの寵愛をうけるしかないわ」 美樹にそう話した彼女、精神科医の名前はザビーネ。 あの日記に書いてあった名前だった。 【完】
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