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シャフトボードを無造作に乗り捨て、体力の続く限り走った。
時間切れとかそういうのは無いけれど、ただ無我夢中だった。
強制就労所に入れられるのを防ぎたかったという気持ちも強かったけど、自分を受け入れてくれる所があるっていう事が堪らず嬉しかったのだと思う。
「持ってきましたー!!」
「なんだァーー!?」
夕食を食べていたヨシヲ社長など気遣う事も無く再度突入するアリカについつい驚き……含んでいた物を吹き出してしまっていた。
「エホッ、エホッ……もう少しお前さんは節操というものを学んだらどうかね……ほれ見せてみぃ」
ヨシヲ社長の言われるままに身分証明機器を取り出し指を触れると……宙にアリカの経歴が連なる様に表示された文が表示された映像が映し出された。
それを彼が自分の証明機器とリンクさせ情報を抽出しながら文を読んでいくと……元々しかめっ面だった顔がどんどん歪んでいったのがよーく見えた。
「アリカ……随分とまぁ酷い経歴じゃな……悪気無しでここまで凄い経歴なんて相当出来るもんじゃねぇよぉ」
「いやぁ~意識してないんだけどどんどん積み重なってっちゃってね~!」
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