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3.それって入社詐欺じゃないの!?
翌日、アリカは意気揚々とシャフトボードを駆り、OR-Lab.へと向かってた。
初出勤……昨日の今日だったけど、絶望を乗り越えた彼女はその時凄く晴れやかな気持ちだった。
シャフトボードから降りた先に道行く人に片っ端から挨拶を掛け、それに戸惑う人々を気に掛ける事も無く……彼女は先日の様に会社へと乗り込んだ。
「おっはよーございまーす!!」
そこに居たのは驚いた顔を浮かべるパジャマ姿のヨシヲ社長。
「アリカ……今何時だと思っとるんだね……」
大抵このパターンだと「遅刻した奴」なーんて思う人も居るかもしれない……逆、早出しすぎたって事。
「早い方が早く帰れるかなって!!」
その時間は……言うなれば早朝、平均出社時間よりも3時間くらい早い時間帯。
興奮して起きちゃったアリカはそのままやって来てしまったわけ。
「んなアホな事あるかいね……ったく、やる気はあるけど空回りしとるのォ……」
そそくさと自室のある方へと速足で去っていくヨシヲ社長を……この時アリカは訳も分からず首を傾げながら見送った。
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