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「私は普通のッ!! 女の子ッ!! 普通のッ!!」
ガンッ!!
ガンッ!!
この壁に頭を打ち付けている、どう見ても普通じゃないこの子……『亜梨花=クゥエッド=吉本』という名前のこの子……言うの恥ずかしいんだけど昔の私。
その日、私は……ううん、ごめんやっぱここはアリカって呼ばせて、お願いだから。
……アリカは一貫制の学園を卒業する一歩手前にして、就職先が見つからないという希有な存在として最後の就職面接を受けに来てたんだけど……。
「アリカ君、君何してるの?」
相談室から出てきたその時の先生の表情は腫物を見るみたいに引きつってた。
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亜梨花=クゥエッド=吉本
一応主役です。おバカちゃんなのはご愛敬だと思って許してあげて。自分で言うのもなんだけど。
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「結局、まだ見つからないんだ?」
「うん……アーーッもうやばいよォ!! このままじゃ働く前から強制就労所送りだよォ~!!」
働かざるもの食うべからず……とはよく言ったもので。
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