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汎用区と違って外殻区と呼ばれるそこはシャフトボードが入れない地域。
仕事をする人達ばかりが来るような場所だから一般乗具は進入不可なんだ。
幸い犯罪に対しての対策は徹底に次ぐ徹底により撲滅されていて、こんな所でも一人で歩ける世界なんだ。
人気の少ない道をアリカはキョロキョロと見渡しながら歩き、遊べる場所を探した……ある訳ないのにね。
でもその何気ない行動が、アリカの運命を大きく変えた。
その時、ふと目に付いた。
何気ない視線だったけど。
古ぼけた風貌、ちょろちょろと錆に塗れた外装を持ったその建物は……手入れも行き届かず放置された様な場所。
けどその立地に僅かに積まれたガラクタは、昨日今日放り出された様に光り輝いてる……そんな光景が私の好奇心を一突した。
「なんだろうこれ~……」
恐れを知らないアリカは軽い足取りでその建物の前に立つと……数世代前かな、旧世代の部品や道具が幾つも転がってて彼女の目を惹いた。
「あーあれ学校で見た事があるー!!」
コロニーを建造・修理する為の道具が目に留まり、ついついはしゃいで……まばらに通りゆく人の変な物を見る視線があったかもしれない……でもそんな事に気付く事も無くアリカはそんな光景をただ楽しんでた。
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