七章

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七章

やがてハンネル国王達が国に帰る日が来た。その一行の中にクラウスはいない。 オスカーは丁寧な所作で一礼する。 「この度はようこそいらっしゃってくれました」 ハンネル王も恭しい一礼を返した。 「いえいえ、こちらこそありがとうございました」 「またいらしてくださいね」 イライザが微笑むとハンネル王が優しく肩に手を置く。 「オスカー王子、こういう言い方は失礼だが、ご容赦いただきたい。エリーザ、私はお前をブランニアに送った事を、申し訳ないと思っていた。しかし……今はこれで良かったと思っている」 ハンネル王は寄り添う二人を見て嬉しそうに目を細めた。 「次は孫の顔を見る事になりそうだな。いや、未だ新婚生活を楽しみたいかな」 イライザは慌てて離れようとするがオスカーは彼女の細腰に手を廻ししっかりと捕まえる。
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