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古びて軋む両開きの自動扉を押し開いて二つの人影が木造の家屋の中に入ってきた。
一人は肉厚な刀身の大検と重厚な五角盾を背中に背負い、華美な装飾こそないが丈夫で質のいい素材を仕様している事がわかる拵えのいい鎧を着た少年。
それなりに恵まれた体躯をしているが、年はまだ十代後半と言ったところだろう。精悍な顔立ちではあるモノの、どこか抜けている印象を受けるのは彼の立ち振舞いから垣間見える人柄故だろか。
もう一人はショートヘアの少女、年齢はもう一人の少年と同じくらいなのだろうが。少しばかり童顔でもう一人と比べてしまうとかなり幼く見えてしまう。
白と薄い青を基調にして所々に金糸の刺繍が施された修道服を着て、錫杖をしがみつくように両手で持って少年の背に隠れるように立っている。
「すみません、神殿から来たのですが!」
入るなり鎧の少年が建物中に響くような声で言い放った。
周囲の視線が一斉に少年戦士に集まるが、彼はそれを気にした風もなく辺りを見回している。
そして周りの人間達が突然の訪問者に呆気にとられて眺めるだけになっている中。
「おう、話は聞いてる。こっちだ!」
奥のカウンターから1人の熊のような大柄の男が手を振って二人を手招きした。
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