カミキリ虫

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カミキリ虫

目を覚ますとそこには見知らぬ天井が広がっていた。 あれ?僕はどうしてこんな所に? 意識を失う前の事を思い出そうとするが、頭の中に(もや)がかかったようにおぼろで思い出せない。 とにかく今の状況を確認しなければと辺りを見回したが。 部屋の中は薄暗く、唯一の光源は1つしかない小さな窓から(あわ)く射し込む月明かりくらいだ。 だが じっとしていられない。そう思い体を起こそうとした、が。 ガチャン その時、初めて自身が台の上に拘束されている事に気がついた。
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