2/9
前へ
/27ページ
次へ
まさか、まさか、これは非日常への切符なのか? 激しく心臓が血液を送りだし、血管を波打たせる。 そんなはずはない。 だが、もしかしたら。 こんな銀色の箱に見覚えはない。 そんなことはありえない。 ならば何なのか? やはり、非日常への入り口ではないのか。 止めろ、馬鹿馬鹿しい、現実逃避をしても仕方ないだろう。 そう自分に言い聞かせようとするが、期待の方が大きい。 何か、何か、あるはずだ。 そんなものありはしない、冷静なもう一人の自分が冷たく言い放つ。 でも、でも、もしかしたら。 もう一人の自分が期待を膨らませる。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加