特別な日

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開幕 「今日は王様の誕生日である。特別な日ですぞ」 一人の宰相が声高らかに言った。 しかし、王様は不機嫌であった。 「儂の誕生日なぞ、民には関係のない話であろう。どうせお主らは明日が儂の誕生日でも同じことを言うのであろう」 「そのようなことは……」 その宰相は何も反論できなかった。そして即座に追放となった。 「誰か国にとっての特別な日を作ることのできる者はおらんか。もし作ることができれば地位と名誉をやろう」 宰相達は顔を見合わしたが誰一人として名を連ねることはできなかった。 「私がやりましょう」 一人の召し使いがそう言った。 「そうか、それはどんな妙案じゃ」 「一日待ってください」 召し使いはそのようにはっきりと答え、その場を去った。
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