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祥子との関係は、高校時代の三年間を学生寮の同室で過ごした間柄なのだ。
この嵐のせいなのか固定電話はもちろんのこと、
なぜだか携帯電話も圏外になってしまったのだ。
そんな中、まずは妾の子ではあるが、
上杉麻里子が萬歳の長女の演じる木下宇美が撲殺される。
密室などではなく、誰もが犯人だと疑わせる状況だ。
その数時間後、全く同じ場所で
宇美が死んで喜んでいた坂下カノン演じる次女耶麻も撲殺される。
さらに数時間後、これまた同じ場所で、
三女の安藤悦子演じる樹子も撲殺された。
この三人は石のような固いもので殴打されて絶命していたのだ。
恋乃子は油断したと、自分を責めた。
だが恋乃子は油断などしてはいない。
第二の事件発生時は、建物の詳細な様子を記憶に留めていた最中に、
妙な音に気付き、死体を発見している。
第三の事件発生時は、犯行現場を監視していたのだが、
何者かによって強か殴られ、気を失っていたのだ。
この状況下にも萬歳は嘆き悲しむことはせず、
残された六人の孫に財産を分け与えることに決める。
だが萬歳はそれぞれの能力に見合った比率で財産分与を行うという。
今まで仲がよかった従兄弟たちに亀裂が走る。
財産分与は親の貰い受けるものと高を括っていたのだが、
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