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それから何事もなく天満家は無事修復が終わり、ひと月と言う期間、航平の事以外は何もなく平和そのものだった。
「世話になったな、釣り渡せ!」
「結月さん、あなたが毎朝食べてたお米代だけでかなりの出費なのに、ステーキだのアワビだの買ってたんですよ?足りるわけないでしょう?」
「足りなかったのか?」
「なんとか足りました。これ、お釣りです」
そう言ってとえやが渡した封筒の中のお釣りは『32円』
「マジでか?」
青ざめる結月に、夫のユーリが「当たり前です!さんざん迷惑をかけて!」と文句を言っており、見送りに来た那智はルーカスさんと。
航平と二人で奏太さんとノアさん、ニコルさんに挨拶をして、また遊びに行くと約束をして別れる。
みんなが光に包まれて消えていくのを見て、寂しいなとぼそっと言うと、「すぐ近くに住んでますから、遊びに行けばいいですよ」と、冬弥に言われ、それもそうかと下宿内の片付けを手伝いに戻る。
「またみんなで騒げる日が来たらいいな」
(終)
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