マリアの成長

3/5

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
マリアは幼児コースに入会した。小さいながらもレオタードに身を包むとキリッとした顔つきになる。みんなと一緒にレッスンを受けると母が迎えに来ている。マリアは、母と一緒に帰宅するとオヤツを食べた。今日あった事を母に話し、よく訳がわからない母は相槌をうつ。父が帰ってくると、習ったことを披露する。父はマリアを褒めてから、3人で夕食を食べて団欒の時間を過ごして寝る。 翌朝、朝食を食べて母と一緒に幼稚園に行くマリアは、幼稚園で過ごし終業時間が来ると母と一緒に帰宅する。バレエ教室のレッスンがあれば、やはり母と一緒に教室へ行くのだ。 毎日こういう事の繰り返しで、幼稚園やバレエ教室の発表会があると母が身に出かけた。そのうちに、幼稚園を卒園して小学校へ入学した。 算数や国語のドリルを宿題でするようになって、わからない所が出ると両親に頼る。国語は母に見てもらい、算数は父に見てもらうのだ。そもそも、両親は大学で知り合った。母は学生時代に家庭教師のバイトをしてから教えるのは得意である。家でも学校でも「先生」がいるので、マリアの成績は良かった。 オールAを取る時もあり、欠点を探すのが難しい子になった。端正な顔立ちに学業の成績が良く、バレエができるとなれば、それを妬む女の子が多かれ少なかれ出てくる。10歳を過ぎるとあからさまに女の子たちから仲間はずれをされるようになった。その事を母に相談すると、母は連絡帳にイジメられてる事を書いた。しかし保身に走る職員の方は、無かった事にして欲しいと連絡帳に書き込んできた。     
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加