第2章 異世界デビュー☆若返った俺

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 それになんだ、<HP10/MP1>って!!  経験値はいくつだ!?次のレベルまでのわかりやすいゲージ(図解説)はないのか!?  にしても、弱すぎんだろ、俺!!  最悪のステータス!  Lv.1開始でも、普通は最初にレベルアップイベントやチュートリアルで(ゲーム説明しながら)強制底上げするもんだ。  それがいきなり!?  腐れゲームは原則(セオリー)も無視か!?  原住民と手作り槍に囲まれた後は、<Lv.1>のまま、現在大男にケツを狙われる大危機。  装備表記の、<ジャージ上下>が涙をそそる。  なぜなら脱がせやすいからだ。  その予測通り、肌が空気に晒された!  半脱げで必死に大男の(すね)をケリケリしていれば、下半身を諦めたのか、やにわに胸を狙ってぬめった長い舌が迫りくる。 「うわぉぉぉーーー汚ねぇぇぇぇぇ!」  新たな危機勃発で叫ばずにはいられない。  俺はわらにもすがるすがる思いで、笑えるチープな習得技名の<小悪魔のおねだり>を発動させた。  <Lv.100>の技、何でもいいからどうにかしてくれ!  だが。なにも起きない。 ーー嘘だろぉぉぉぉ!おいっ!!!!  と思ったところで、頭の中にエコーまみれの声が響いた。 (ーー具体的におねだりしろ) 「?」  大男のつむじを見ていた俺は気配を感じて顔を上げる。  するとすぐ横に、小学生ぐらいの黒いフードを被った少年が座ってこちらを覗き込んでいた。よく見れば陽炎のように輪郭が歪んでいる。
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