第2章 異世界デビュー☆若返った俺

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◆◆◇◆◆  ここで、整理しよう。  何事も常に整理し全体の流れを把握してこそ、気づきや革新を得ることができる。  移り変わりの激しい商品市場のマーケティングにおいては基本だ。  ということで、地面にあぐらをかき、<ステータス画面>を開ける。  俺の名前は緋野晃穂(ひの あきほ)だ。  ステータス画面では、同じく<アキホ>だ。  カタカナ表記ってとこが、ゲームぽくって嫌になる。  クリックで出た小画面の、名前の横にある数字は年齢でーーっておいっ、えぇ? 「10歳!?おいおいおい!俺は今年、三十・・・・・ウン才の自他共に悟りを切り開くおっさんのはず・・・・・・・?」  おもいっきり間違ってるぞーーっと文句を言う前に、脱がされたジャージがぶかぶかで、手足の布が余っていることを思い出す。  襲ってきた大男が引っ張ったせいかと思っていたがーーまさか!?  そういえば視線も低くなった気がするし、手も小さくなった気もする。  襲われた時には、抵抗した蹴りが急所に届かず、漫画のように足だけがけりけり空回りしていた。  だがそれらの違和感を、鏡なしの森林の中で確実に確認するのは難しい。  せめて水鏡とかないのかよーーって、周囲は樹木ばっかりか。  とりあえず、ステータスとの相違点は棚上げしておく。
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