3rdシングル

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昨日の瀬戸先輩との電話の後、平井にもありがとうと伝えて、少しほっこりしながら眠りにつけた。何よりも、ほとんど打ち明けてしまったことで隠し事をしなくて済むようになったことが精神的に大きいと思う。 今日は一限目から講義があった為、先に来ていた平井におはようと声を掛けて隣に腰を下ろす。ソワソワしているのは、もろもろの事情が気になっているからだと思うけど。 「あー、その、瀬戸先輩はなんて言ってた?」 「言う通りにしていいぞって。瀬戸先輩とあの三人が一緒にいることが気に食わないって羽柴は言ってるけど、白川先輩と瀬戸先輩が離れるってことはないと思うし」 「え? なんで?」 「昨日、白川先輩の家に泊まったみたい。電話口で白川先輩と楽しそうだったし、あれはちょっとやそっとじゃどうにもならないよ」 「……なんか、いいな、それ」 「うん。俺もそう思った」 親友とか、そんな感じの関係はいつからかいなくなっている。というよりも、表立って個人に対して親友設定することが恐くなっているっていう方が近いんだと思う。だって、俺がその人のことをそう思っていたとしても、相手が違うと思っていたらどうしよう――って感じになってしまうから。
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