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ゆっくりとベンチに座った瀬戸くんと、当たり前のようにその隣に座る白川先輩がなんだかセットみたいで面白い。
「ん? なんかムカつくな」
やっべ、悟られる!?
「いや、その、なんでもないです!」
眉間にシワを寄せている先輩はたぶん怒らせたりするとヤバいタイプだというのは肌で感じている。ドギマギしていると、なぜか白川先輩は瀬戸先輩の腰を擦り始めた。
「まあまあ、瀬戸くんもそのくらいにして」
「宥めんじゃねえコラ。原因お前みたいなもんだろうが」
「それは、まあそうなんだけどさ……」
歯切れが悪い白川先輩をさっきよりもムッとした顔で睨んでいる瀬戸先輩。されるがまま腰を触らせているのは、いつものことなんだろうか?
「なあ、春日」
「え?」
「白川先輩、ふわっふわしてねえ? こう、雰囲気というかさ」
――してる。絶対してる。
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