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落書きのような言葉
投げつけて
落ちたメイクのそのまま
部屋を出た
悪いのはふたりともだよ
きみじゃない
受け付けない背中を
必死に追いかけた
バッグを忘れてる
マフラーを忘れてる
何度呼びかけても
きみは走り続ける
周りの視線も気にせず
逃げていくきみが
何故か突然寂しくなった
こんな終わり方はしたくない
冷たい春風が吹いて
心ちぎれそう
きっときみも後悔してる
だから早く解り合おう
すれ違う人たちがみている
こんなふたりの鬼ごっこ
その程度のけんかくらい
もっと大人になろう
改札前でつかまえた
きみの左手は冷たくて
息を切らして振り向くと
まだきみは泣いていた
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