潜入開始

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「そこでアルヴェノの護衛隊が関所を設けるとか…。魔女を国に入れないよう取り締まるための。魔女は人に成り済ましますからな。」 「おお、アルヴェノの方々ならば心強い。魔女と何度も渡り合っている一族ですから、魔女の成り済ましなどすぐ見抜いてくれましょうな。」 そうか、それはいいことをきいた。次から次へとありがとう。 そんなことを皮肉たっぷりに心の中呟きながら、レオはその場を離れた。 関所を設けるという話はなかなかの収穫だ。その上アルヴェノの護衛隊がそこに配属するということまで知ることができた。怪しまれるとまずいのでここはもう退こう。 華やかな人々の間をするりするりと掻き分けて、白磁の器に盛られた無数の豪華な料理の並ぶテーブルの側までくる。 何の気なしにそっとグラスを手に取ろうとすると、隣の青年もそのグラスに手を伸ばすところだった。
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