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第二章 右京という名の災難!
(大岡様は大忙し)
月番の南町奉行所!
忙しい職務の間を縫って、大岡越前の強制的結婚相談所は、立派に営業していた。
大久保左京之介と琴絵を巻き込もうと暗躍していた黒雲を吹き払い、佐野屋の企みを粉砕すべく忙しく奔走する部下を叱咤激励し乍ら、もう片ほうの手では大奥からのリストラ娘の縁談もまとめるという、八面六臂の大活躍を見せていたのである。
何せ五月の半ばまでには、五組の縁談をまとめ上げて、吉宗さまにご報告申し上げねばならぬ切羽詰まった状況だ。
先ずは、お吟と琴絵どのを嫁入らせて得た成果がある。
二組を達成した!(残すは、三組である)
(佐野屋の企みは、また別件である。折を見て追い詰めてくれる、と割り切った)
ここは祝言斡旋業に専念し、励むべきであろう。
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