はじまり。

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「いいえ…これは夢ではありません。確かに夢のようではありますが…夢ではありません。ただ、今のあなたには実体が無いだけです」 「え…?」 意味が理解出来ていない私を見たフェリーは、窓の隣りにあった階段をのぼっていき、上から手招きした。 「…え?」 とりあえずついていくと、小さな机と椅子、さっきみた本棚の2倍近くの大きさの本棚のある部屋に出た。 私を椅子に座らせると、フェリーは一番左の本棚から、真新しい本を取り出し、私の向かいに座り、開いた。 「あっ…」 「この図書館は、確かに本が置いてあるけれど、ただの物語だけでは無いの。 この世界…まあ時空と言っておきましょう。この時空には、幻夢界と人間界の他に、魔界、天上界、冥界の3つがあるのです。その5つの世界にはやはり、生物も生きています その一人一人…その記憶が本となり、この図書館に置いてあるのです。 そしてこれは…あなたの記憶の本です」
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