1人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
「いいえ…これは夢ではありません。確かに夢のようではありますが…夢ではありません。ただ、今のあなたには実体が無いだけです」
「え…?」
意味が理解出来ていない私を見たフェリーは、窓の隣りにあった階段をのぼっていき、上から手招きした。
「…え?」
とりあえずついていくと、小さな机と椅子、さっきみた本棚の2倍近くの大きさの本棚のある部屋に出た。
私を椅子に座らせると、フェリーは一番左の本棚から、真新しい本を取り出し、私の向かいに座り、開いた。
「あっ…」
「この図書館は、確かに本が置いてあるけれど、ただの物語だけでは無いの。
この世界…まあ時空と言っておきましょう。この時空には、幻夢界と人間界の他に、魔界、天上界、冥界の3つがあるのです。その5つの世界にはやはり、生物も生きています
その一人一人…その記憶が本となり、この図書館に置いてあるのです。
そしてこれは…あなたの記憶の本です」
最初のコメントを投稿しよう!