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が、その性能を知るにつれ認識が改められていった。・・・あの機体は、世界を変える。世界を守る。まだ機密扱いではあるが、あの『連中』と堂々と渡り合えるのは恐らくこの五機だけだろう。
その為にも機体に『慣れて』貰わなくては。
・・・そうだ。操縦訓練命令の前に彼等にはパイロットスーツを貸与しなくては。
「各人の身体データに合わせて作らせたパイロットスーツだ。受け取りたまえ」
それぞれ各人に個人のスーツを手渡すと着替えることを促す。五人がそれぞれ試着室に入っていく。
「ぎゃ!なんだこれ!?」
「え?マジでこれ着るの?」
「・・・スースーする・・・」
「・・・史郎兄ちゃん・・・これ・・・」
「・・・吾郎・・・多分・・・さっきの説明に関係があるんだ・・・多分・・・」
「・・・桃井長官。これ、何のご冗談ですか?」
想定された反応にうんうんと頷きながら六人に試着室から出てくるように『命令』する。
最初に出て来たのは『黄山泰三』だった。
ふむ。プロファイルから想像される通りだ。股間と尻を手で隠しながら顔を赤らめて恥ずかしそうに出てくる姿は、しかし、どこか少しウットリしている。三号機のパイロットとして問題なし。むしろ完全適合だ。
「なんでこれ股間部分と胸に穴開いてんだよ!こんな・・・恥ずかしいパイロットスーツとかどうなんだよ!」
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