第一話 招集!尊い恥辱

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気持ちは分らなくないが、せっついてみる。 「・・・・」 恐る恐る試着室のカーテンが開けられる。両手で股間と尻を隠しながら、若者たち以上に顔を真っ赤にしながら出てくる『黒田陸(くろだ ろく)』元幕僚一佐殿。心中お察しいたしますが、お国の、延いては地球の為です。 「こ、こんな恥ずかしい姿・・・必要なのか?」 ああ黒田さん。ハッキリとさせておきましょう。 「このスーツの性能は完全に完璧かつ必然です。絶対に『必要』です」 黒田さんが一度反論に口を開きかけて、シュンとして口を閉ざす。恥ずかしさの方が先に立ったのか、それとも命令なのを理解したのか?まあ、彼の羞恥心など些末なことはでどうでもいい。 「では、各員私について来給え。君たちの乗り込む機体を紹介する」 背後で沸き上がるパイロットたちの悲鳴などどうでもいい。個人の羞恥心と地球の平和。天秤にかけるまでもない。 平和が一番大事。 会議室から通路へと一切の妥協を許さずに、地下格納庫まで向かう。股間と尻を隠しながら付き従うパイロットたち。 慣れてもらわねば・・・。この先のことを考えればこれくらいのこと何でもなくなる。  私とパイロット一行は格納庫に専用エレベータを使い2分で到着する。     
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