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LOVEマシーン 『アナリオン』(アイキャッチ)Bパート開始
赤井一馬は昇降機に乗り込み、アナリオン一号機のコクピットの高さまで登っていく。足元が鋼鉄製の網目状に出来ている昇降機の床のせいで、自分の股間が下からは丸見えになることに気が付いたのだろう。顔の赤みが増す。それは他のパイロットも同様であった。
『アナリオン三号機』パイロットの黄山泰三だけは網床の下を、そこにいる遠ざかる整備員を見ながら「あ。あ。あ」と声にしながらどこかウットリしているが。
六人の昇降機が『アナリオン』各機のコクピットの高さまで上がると自動で止まる。
その時、バシュっと軽く小さな音が六人の左肩、スーツから微弱な、それでも刺すような痛みと共に起こる。
「痛っ!なにこれ?」
アナリオン二号機パイロットの蒼が声にする。
「アナリオンの操縦の為に必要な軽い『変性意識誘導剤』の注射だ。痛覚の減少、その他色々な効用もある!」
大声で説明する桃井長官の声に一応全員納得したようで、そのまま整備員とバトンタッチするような形でコクピット乗り込もうとするが、すぐに内部を指を指して呆けた顔をして止まる。
「どうした?」
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