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だからって、俺にどうしろってんだ?俺が爆発しないように願ったら爆発は止まるのか?そんな便利な能力ならもっと別のことに使うっての。
結局は何も分からないままだった。なぜリア充が爆発したのかも、ミナがあんなことを言ってきた理由も、どうして俺なのかも、何一つ謎のままだ。
モニターの壁紙の月雲が微笑みかけてくる。ああ、嫁はこんな時でもかわいいなぁ。
「なんか今日は疲れた。全部が悪夢であることを祈って寝よう」
なんか考えるのがだるくなってきた。いくら考えても演算能力が初期パソコン並みの俺の頭だと無駄でしかないのでもう考えないことにする。
俺はどこにもでもいる平凡な高校生だ。ただちょっとパソコンが得意で、アニメやマンガ、ラノベが好きなだけ。すごい超能力もなければ、神様みたいに願ったことを実現する力もない。当然、西洋的な魔法も機械的な魔法も持ち合わせていない。
声が聞こえる。とっても心地よく、癒されるような声だ。
「――――」
その声が何と言っているかはっきりは聞こえない。
「――貴方が――」
俺が?
「――貴方が――願ったから……」
俺が……願ったから?
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