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敵対心など煽ってこないでくださいね、苦笑いながらあれこれと耳痛く忠告する片腕の言葉を心の隅に置きながら、軽蔑した顔を出さないように努力する。
つまらない会話をいくつか交わす。その中には、自分の飼う生物に対する明らかな侮蔑が含まれていた。
しかしこれも先にダルクから、ぶつけられるであろう言葉のリストとやらに並べられていた言葉の通りでつまらない。
先に予測していた言葉であったので、怒りも何も湧かなかった。
つまらない、ようやく終わった話に密かにため息を洩らし、つまらないパーティーの様子を振り返る。
「セカンド、」
ふっと小さく名前を呼ばれて目だけを向ける。
灰色の目を少し歪めて少年が小さく呟いた。
「おなか減った」
「… …」
さて、どうしたものか。セカンディラードは視線を密かにあたりに見回す。
この度このパーティは、互いの愛玩動物すなわちペットの出来を見せ合うという趣旨で、その多種な生物の混乱を起こさない為に、用意されているのは軽いシャンパンとクラッカー程度である。
立派な羽飾りを持つオウムの入った籠に向け、手からクラッカーを砕いて与えやる婦人がいるのを目に入った。
「餌やり位はいいのかな」
テーブルに近づくと、やや恐れながらもボーイがシャンパンの入ったグラスを勧めてくる。一つもらいながら、並べられたものを眺めた。
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