32人が本棚に入れています
本棚に追加
「Thank You」
外国人は、笑顔を礼恩を手を振りながら離れて行った。
「絵画展に行きたかったんだよ」
礼恩は、香音にそう告げる。
「あ、ありがとう!礼恩くんって英語出来るんだ?」
「うん。外国語は何個か話せるから。って僕のこと知ってるの?」
「知ってるも何も同じ学校だから……」
うつむく香音。
「いや。学年違うからさ。香音ちゃんのことは知っているけどさ」
「え?礼恩くんも私を知っているの?」
「僕は、学校のみんな覚えているよ」
もしかしたら、礼恩の特別なのかも知れないと淡い期待を抱いたが、その気持ちは砂が流れるように消えた。
「やっぱり礼恩くんってすごいんですね」
最初のコメントを投稿しよう!