67人が本棚に入れています
本棚に追加
「俺にはまだ早い……」
俺は暫く勉強をしているが、 さっきの漫画がフラッシュバックして集中出来なかった。
お兄ちゃんは俺とあんな事をしたいんだろうか……だとしたら恥ずかし過ぎて気絶する気がする。
「アレ? 優李、 顔赤いよ? 大丈夫? 」
「だ、 大丈夫! 」
俺は勢い良く立ち上がり、 部屋を出ようとすると兄に左腕を掴まれた。
「興味ある? 」
耳元で囁かれて力が抜けるけど、 俺は顔を横に振ってそのまま出て行った。
アレって……ヤりたいって事だよな……。
でも俺はそんな勇気無いし……この作品18禁じゃないし……。
「はあ……マジで女だったらなぁ……。 いや、 別に女だったらヤられても良いとかじゃないけど」
でも、 男同士でやるよりは全然マシだしなぁ……。
そもそもお兄ちゃんは平気なのだろうか、 嫌じゃないのか?
そんな事を考えながら1時間程したら風呂を出た。
「あ、 また中学の友達からメールが来てたよ」
「いや見んなよ」
なゆか今日、 しつこいなコイツ。
てか、 何かお兄ちゃんがめっちゃ俺を見てるような……またドス黒いオーラを出して。
俺はメールを開いたら、 思わず目が丸くなった。
──『明日会えないか? 場所は〇〇で 』──
会えないか? って、 何で急に? 何の用で? 意味わかんないけど、 俺はOKした。
後ろで兄の眼鏡にヒビが入る……こわ。
「行っちゃうんだ……へぇ……」
何か、 さっきから怖いんですけどお兄様。
何? 会いに行くのもダメなんですか??
「ま、 まぁ……用事終わったら帰って来るって」
兄はその日、 ずっとドス黒い空気を纏って過ごしていた……いやだから怖いっての。
翌日、 その中学の友達に会う為に髪をとかしたりしてると、 兄が抱きついて来た。
「えっと……何でしょう……? 」
「絶対断ってね」
兄はそれだけ言うと去って行く。
何だったの? 断れって何を? 訳わからん……。
そして俺は待ち合わせ場所に来た。
「おっす! 優李! 」
「あ、 よう深和。 元気だった? 」
彼は深和翔飛。身長は兄と同じくらいである。
金髪が目立つ明るいヤンキーって感じの見た目。
最初のコメントを投稿しよう!