俺とお兄ちゃんはラブラブです

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「あのぉ、 オススメの料理本有りますか? 」 年配の女性に聞かれたのは、 近衛 優一(このえゆういち)18歳だ。 「僕のオススメで良ければ2つ程ご紹介致しますけど……」 優一はこの本屋で働く大学生で、 眼鏡が良く似合う優しい顔の持主だ。 だが、 優しいのは顔だけでなく、 性格もなのだ。 子供の面倒見も良く、 頭が良くて物覚えが早い為、 店員達にもお客様にも人気なのです。 「けっ、 どいつもこいつも人を女だと思いやがって」 ん……またお兄ちゃんは客にモテてるのか、 ご苦労様な事ですね。 あ、 どうも。 俺は近衛優李(このえゆうり)。 中学3年生の14歳です、 ついさっき俺を女と間違えた奴等と喧嘩して来たんだけど、 頬に傷を作っちまった……バレないように部屋に行かないと。 ここは本屋でもあるけど二階は俺達の家でもある。 親父達はもうどこか行っちまって2人暮らしなんだ。 「あ、 優李! 帰ってたんだ、 何で言わない? 」 げぇっ! バレちまった! お兄ちゃん意外と気付くの早いんだよなぁ。 とりあえず頬を隠してと……。 「お兄ちゃんが客と会話してんのに、 話し掛けられる訳ないだろ! 」 「ああそっか……あ、 お客様」 う、 続いてババアまで来たよ……一応挨拶しねーとな。 「どうも、 毎度ご利用頂きありがとうございます」 俺が満面の笑み(営業スマイル)を見せると、 客には目を輝かせて俺を見る。 うげ、 気持ち悪……。 「何この子可愛いわね! 妹さん!? 」 んだとこのババア! ……って叫びそうなのを俺は我慢した。 殴るのもな。 お兄ちゃんは咄嗟にババアの肩に手を置き、 誤解を解く。 「あの、 この子男の子なんです。 弟ですよ」 「あら、 そうなの御免なさいねぇ」 ババアは本当に申し訳無さそうに深々と頭を下げた。 今までの奴等より断然礼儀正しいな、 許してやるか。 「大丈夫ですよ。 よく言われるんで」 「それにしても本当に女の子みたいねぇ、 女装させてみたいわ! 」 前言撤回、 死ねババア。 俺がキレ始めたのに気付いたのか、 お兄ちゃんは客と俺を引き離した。 初めからそうしろよな。 「ごめんね優李、 嫌な思いさせ て」
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