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「どれか飲めるのあるかな……俺バカだから何も分かんないよ……! えーと、 えーと……」
「その赤い箱……それでいいよ。 四錠ね」
俺が焦っていると、 お兄ちゃんは優しく教えてくれた……世話する側の俺が助けてもらってどうすんだよ!!
俺は四錠出すと、 スポーツドリンク事渡した。
兄は俺の頭を撫で、 薬を飲んだ。
「後は休んでれば大丈夫だよ、 ありがとうね」
「ん……ああ。 お兄ちゃんも何かあればスマホでも何でもいいから言えよ」
「ありがとう」
俺は部屋から出て、自分の部屋に入り座り込んだ。
お兄ちゃんが熱出しただけであんなに取り乱すなんてな……やっぱお兄ちゃんの事が大切なんだろうな……。
側からしたら変なんだろうけど、 俺にとってはそれが当たり前だった……。
2日後、 お兄ちゃんは無事治り俺に移ることも無かった。
「えーと、 次の授業は……体育か。 飯食った後ってのがなぁ……」
昼休みの時間、 俺は普段誰もいない特別棟の裏でお弁当を食べていた。
「おいおい、 アソコに居るの前のカスチビじゃね? 」
「本当だ! 威勢が良いだけのカスチビ! 」
「「「ははははは!! 」」」
前の能無し共だが、 俺が奴等の相手をする事はもう無い……なんせ、 あいつらの方が強いって分かってるからな。
「ほら来いよ女の子! チビー! 」
俺はスマホを取り出し、 少し操作するとすぐにしまった。
こうしろって言われたからな。
「君達、 今の発言録音しといたから」
「あ? 誰だテメェ! 」
あ、 お兄ちゃんが来た……けど、 連絡して数秒で来るってどんな? 怖いよちょっと。
「僕はそのコのお兄ちゃんさ」
「それがどうした! 」
お兄ちゃんは殴ろうとして来た手を軽く受け止め、 そこから警察官のように能無し1を押さえつけた。
「君達が聞いてきたんじゃないか」
「この不法侵入者が! 」
能無し2がその辺に落ちていた太い木の枝を振り回すがどれもを軽く躱す兄。
「残念、 弟を守る為なら良いって許可を得てるんだ」
「ぐおっ! 」
能無し2は鳩尾を膝蹴りされ、 倒れた。
え、 待ってお兄ちゃん超強いんだけど、 めっちゃカッコ良いんだけど///
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