(1)「ぼく」とぼく

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(1)「ぼく」とぼく

あ、もう映ってる? はじめまして。おはようございます。 こんにちは。 こんばんわ。 ぼくの名前は~、えっと、あー、めんどくさい。 「ぼく」でいいです。 適当に呼んでください。 自己紹介かぁ。 ん~いっぱいひとをころしたひとって感じです。 今までに23人殺しました。この動画を撮った後、自殺します。 そんな「ぼく」なんですが、少し奇妙な現象といいますか、妄想といいますか…… そんな出来事をこのように動画に残そうと思い、こうやってことを起こした次第です。 え~っと、どこから話しましょうかねぇ…… 「だれか一緒に死にませんか?」 「釣りや閲覧数稼ぎではありません。本気で事を考えている同志だけ下のコメント欄にコメントお願いします」 SNSの掲示板に書き込み。 ユーザー名は「絶望ちゃん」。 投稿から10分もたたず、コメントが0から10へ、10から20へと……ただ彼女が求める「同志」のコメントはない。 先程の更新から13分後、 「励ましのコメントやご指摘のコメントありがとうございます。でもしかし、今回が最後で本気です。同志の方は特設のグループトークのアカウントを作ったので下のURLに飛んきて下さい」 その現在、 「ぼく」は「20人目」と性行為をしていた。 「ぼく」は怪物だった。 病気だった。 人を殺す時しか、性的に興奮しなかった。 それを踏まえて、「ぼく」は性行為をしていた。
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