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冷めた少年を鋭い目付きで見る1人の召使い。
ーーなんだこいつ。いやらしい目付きの召使いとは違う。なんだ…?…はぁ…どうでもいいやめんどくさい。無視だ無視。
次々と選別が行われる。召使い数名も引き取っていく先程の目付きの悪い召使いも奴隷を引き取っていった。
「誰もいらんのか?」
「私に下さい」
先程の目付きの悪い召使いがまた手を挙げた。
「お前はもう奴隷をやったろ」
「その子も欲しいです」
「お前、余り冴えない顔が好みなのか?」
嘲笑しながら問う言葉に他の召使い達も合わせて笑う。
「はい」
何の感情もない顔で答える。
「ふっダメだ。召使いに奴隷は一人だ」
「そこをなんとか。どうせ捨てるなら私に下さい」
「ならん。他の者いらんか?」
「「はい!」」
二人の召使いが手を挙げた。
「お前らにもやったろ。まだもらってない者で誰かおらんか?」
少し待ったが誰も手を挙げない。
「おらんな。では」
「ぁ…あぁ…」
恐怖で情けない声をあげ後ずさる少年
「国王陛下!」
召使いが声を荒げるがその声は虚しく
「やれ」
国王の合図であたりは一瞬で真っ赤に染まった。
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