1 気まぐれな石

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「腹が減った食事にするとしよう」 「かしこまりました」 食事の準備中に首輪を付けられ体には大きな宝石で飾られたジュエリーランジェリーを身につけられた。 「綺麗な奴隷だな」 「こんな綺麗な宝石つけていいんですか?奴隷ですよ」 「美しい物には美しい物を、だ」 ーーゴクリ…なんて美味しそうな宝石。流石貴族。上物を揃えてるな。 食事中、国王の食事を床に座りながら待っている。 「ほれ。お前の食事だ」 「…。いただきます。ん!ケホッケホッ」 手に取り口に入れようとした際勢いよく首輪の鎖を引っ張られ喉がつまる。 「誰が手を使っていいと言った。犬らしく食え」 ーーそうだった 「…。あむ」 「ふふふ。それでいい。いい子だ」 頭を撫でながら満足げな様子。 「ご主人様?」 ご主人様と呼べと命令していないのに呼ばれた事に機嫌が良くなる。 「ふふなんだ?」 「僕犬より猫っぽいので猫がいいです」 「…私が犬と言ったら犬だ」 「猫の方が似合うと思います。だめですか?にゃあ?(上目遣い)」 「……。まぁ…いいだろ…」 「ありがとうこざいます。(真顔)」 言いながら食事の続きに取り掛かる 「ただし、語尾ににゃをつけろ。いいな」 「にゃあ」 足に頬を擦り寄せる 「ふふ。いい子だ」 ーーチョロい。 食事の際もあの目付きの召使いと目が合った。睨み返したがなんの反応もない。 ーーなんだあいつ、もしかして生まれつき目付きが物凄く悪いのか?
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