1 気まぐれな石

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1 気まぐれな石

雲ひとつない快晴のある所のある街。 荒々しく荷馬車がかけてくる。 王宮の荷馬車だ。 馬車が止まると同時に兵士達が降りてくる。 「この街にいる少年を全て差し出せ!国王の命令だ!逆らった者は全員処刑する!」 それは突然だった。 皆硬直する。 「ついにこの日が…」 「お願いしますどうか!」 バキューン 空に向けられた銃声が響き人々は焦る。 兵士達が各家々へ次々と少年達を連れていく。 ーー何だか面倒な事が起きてるな 冷たい目をした少年はその光景をただ一人冷静に見ていた。 「助けてー!怖いよー!おかあさぁーん!」 少年達と家族の悲鳴が町中響いた 「静かに入ってろ!」 少年達は次々荷馬車の中へ詰め込まれていく。 ーーうるさいな。 悲鳴に眉を潜めていると一人ポツンと立っている少年を見つけた兵士が乱暴に腕を掴み荷馬車に引っ張っていく。 「お前もさっさと乗れ!」 「…はい」 ーー痛いなぁ。無抵抗なんだからもっと優しくしろよ 荷馬車の中で暴れる少年や静かに泣く少年 それらに囲まれながら王宮へ連れられていく。
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