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逸れる
今朝は寝癖も無く、焦りも無く、比較的ましな表情をしていた。
それだけでも家を出る気力が上がるというものだ。
「ちょっと早いけどそろそろ行こう」
出来るだけ睡眠時間を取りたいため、朝の支度は手短にかつ効率的に。
前日の支度という儀式を怠ってしまう日に限って寝坊なんて良く経験しているが、これはあまり習慣的にしたくない。
習慣に頼ると何かを忘れる気がする。
生活が当たり前になってしまうのが何か嫌で、無意識になってしまうのも時間がもったいない。
「朝こそゆっくりするべきなのだろうな、」
そう思いながらも、防寒具達を装備。
この身を包んでくれる防寒具のこの感じは結構好きで、寒さは嫌いになれない。
玄関の姿見で容姿を確認しながらそんなことを思った。
でも何か忘れている気がする。
AM 05:30
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