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「はぁ…はぁ…ギリギリセーフ、だよね?」
私たちは教室に駆け込み、それぞれの席に着席した。
「よし、全員出席っと。じゃあホームルーム始めるぞー。」
担任の小田先生は新任で大学を出たばかりの若い男性だ。
先生の自己紹介が終わると、今度は生徒の自己紹介が始まった。
「じゃあ番号順に名前と何か一言言ってもらおう。」
順調に自己紹介が進んでいく中、私は自己紹介が苦手なので何を言おうか考えていた。
「榎戸 周です。生き物が好きです、1年間よろしくお願いします。」
パチパチパチ…
「榎戸くん落ち着いてるなぁ。」
私は自己紹介とさっきの榎戸くんの言った、この子猫が妖精だということで頭がいっぱいだった。
スクールバックがゴソゴソ動いている。
「ごめんね、もう少しで終わるから…。」
私が子猫に小さい声で話すと、
「ねーねー、次君の番じゃないのかい?」
幼児のような声でそう言われた。
「えっ、あっ、私、椎菜 涼美といいます。えと、1年間よろしくお願いします!」
「しつもーん。榎戸くん?だっけ、さっき一緒に走ってきたけど、どういう関係なの?」
「私も気になるー!」
「俺も俺も!」
なんだか騒がしくなってきた。
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