【23】

3/4
前へ
/299ページ
次へ
 嘘だった。けど 『そういうのが、おじさんにももてるのかな』 何か、あまり関わりたくない気がした。  翌日、金曜は夕方から雨になった。 「江崎さん。フットサルって雨でもやるんですか?」 「屋内コートだから問題無し」 「サッカー場みたいなのじゃないんですね」 「……あんた全然知らないっていうか、興味無いでしょ」 「すいません。スポーツはあんまり」  定時後。どうせ早く出ても、椿田さんは急に出がけに電話が入ったりとかで、だいたい来るのが遅くなる。と、思って急ぎでない書類の整理などしていると 「それじゃ、先に出るから」 と江崎さんが席を立った。 「お疲れさまです」 「お疲れ。涼子は傘あるよね。あたし余分にあるけど」 「ありがとうございます。折り畳みありますから」 「オッケー。そんじゃね」
/299ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2578人が本棚に入れています
本棚に追加