母と子

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あっという間に快楽に飲まれた美桜は、悠に抱き上げられて浴室に運ばれた。 ゆっくり湯船に浸かり二人で身を清める。 後ろから抱きしめる悠の手つきにどこか違和感を覚え、妖しく動くその手を自身の手でピシャリと叩いた。 「もうだめ!遅れたら亜蓮に怒られちゃう。亜蓮が口を聞いてくれなくなったら、一生はるさん恨む。結婚もしないっ」 「それは困るな。わかったよ、これ以上はやめるから、そんなに怒らないで。最後にキスをしてくれたらやめる。」 悠が最後にそんなことを付け加え、美桜は頬が引きつった。こんだけ言ってもこの人は…と内心呆れつつ、美桜はキスをした。 「……足りない」 「足りてる。もう、はるさん早く出て支度しないと本当に遅れちゃう。」 美桜が立ち上がり、浴室を先に出ると悠も大きくため息をつきながら後に続いた。 バスローブを羽織って、悠のスーツや私服、ネクタイや小物などが並ぶウォークインクローゼットに向かう。 ここはちょっとしたブティックのような部屋。 隅っこに美桜のスペースが確保されており、それらは全て悠が美桜に好きで買い与えたもの。ドレスやアクセサリー、小物類などが一通り揃っている。
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