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「これは……後醍醐天皇につけということか」
「そうに決まってるだろ。あんたは源氏の末裔。平家の末裔の北条氏なんかにいつまでも頭を押さえられていていいのか?」
それから赤松則祐は演説をした。
「今、幕府は弱体化している。一部の得宗だけが得をして、命がけで戦っている他の御家人たちは何ももらえない。それでいいのか? あんたが裏切るならば、あんたが主上についてくれるなら、御家人たちの望む世ができるんだ」
「御家人たちの望む世……」
それは夢のような話だった。
しかし、と言葉をもらした。
「しかし、仲時殿と高家殿を死なせることになるのだろう?」
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