8人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
「私は夕貴だよ。顔はメイクで変わっても、心は何も変わってない。
貴女の妻だよ。」
「…夕貴!」
震える手で上からギュッと抱き締めてくれた。
見上げると美しい顔が近づいてきて
「ストーップ!」
玲子さんからダメ出しがでて
目の前の人は口を尖らせた。
「私の前でイチャイチャしない。今から会見なのにレイの化粧が崩れる。」
「ハハハ…ヤバイ、面白過ぎる。」
大笑いする店長と憮然とする玲子さん
「早く会見終わらせよ。今日は会見だけだよな。
終わったらすぐ家に帰る。」
「分かったわ、それまでイチャイチャは禁止。夕貴ちゃん、これ以上優人を煽っちゃダメよ。貴女の一言でこの男は見境がなくなるからね。」
「あ、はい。」
「さ、いきましょう。」
玲子さんの運転する車に私と高村くん、店長が乗り込んで、向かったのは良くテレビに出てくる有名なホテル。その一室に入り、始まるのを高村くんと店長と私で待つ。
玲子さんは会場の確認で先に出ていった。
最初のコメントを投稿しよう!