第1章

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「私は夕貴だよ。顔はメイクで変わっても、心は何も変わってない。 貴女の妻だよ。」 「…夕貴!」 震える手で上からギュッと抱き締めてくれた。 見上げると美しい顔が近づいてきて 「ストーップ!」 玲子さんからダメ出しがでて 目の前の人は口を尖らせた。 「私の前でイチャイチャしない。今から会見なのにレイの化粧が崩れる。」 「ハハハ…ヤバイ、面白過ぎる。」 大笑いする店長と憮然とする玲子さん 「早く会見終わらせよ。今日は会見だけだよな。 終わったらすぐ家に帰る。」 「分かったわ、それまでイチャイチャは禁止。夕貴ちゃん、これ以上優人を煽っちゃダメよ。貴女の一言でこの男は見境がなくなるからね。」 「あ、はい。」 「さ、いきましょう。」 玲子さんの運転する車に私と高村くん、店長が乗り込んで、向かったのは良くテレビに出てくる有名なホテル。その一室に入り、始まるのを高村くんと店長と私で待つ。 玲子さんは会場の確認で先に出ていった。
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