第1章

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私たちが入っていくと会場がざわめき始めた。 玲子さんが左端にその隣に高村くん、その隣に私の順番にテーブルの前にたった。 指先が冷たくなって掌には汗が滲んでいるのが分かる。 大丈夫、高村くんが横にいる 彼がいるから私は立っていられる 顔には最強の店長メイク 赤ちゃんもきっと応援してくれている 何も怖いことなんでない 「本日はお忙しいなか、優人とレイの結婚会見に足をお運びいただいてありがとうございます。」 玲子さんと一緒に高村くんと私も頭を下げる 「では着席させていただきます。」 マイクの前に高村くんと私が座った。 「申し遅れましたが、私はモデル事務所社長 野々村玲子です、よろしくお願いします。 では優人とレイの会見を始めます。 先に優人から結婚の経緯のご説明をさせていただき、後程ご質問の時間とします。 では優人。」 玲子さんに頷いて高村くんが口を開いた。 「お集まりのマスコミ関係の方々、本日は急な発表会見にも関わらず、多数お集まりいただき、ありがとうございます。 私、優人こと高村優人は、レイこと浅井夕貴さんと先日婚姻届を提出致しました。 僕と夕貴の出会いは中学の時です。 友達の好きな人が夕貴でした。」
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