第1章

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二人のことは納得して貰ったのか、あとは私のモデルのことばかりが質問にあがり、 「その件は今検討しています。 一人でマンションにいることを、優人もスタッフも心配しております。 これからモデルのオファーがあれば、レイも仕事をする気持ちになっているところです。」 「分かりました、ありがとうございます。」 玲子さんの言葉に質問が途絶えて、会見は終了した。 控え室に帰り、はぁーっと高村くんと同時に溜め息を吐いた。 「お疲れさん!!テレビ見てたよ。 素晴らしかったよ。」 「ありがとう、山村さん。」 「これで晴れて二人は夫婦として世間に認められたわ。一緒に出掛けるられるのよ。」 「ありがとうございます。」 もう日陰じゃない。誰にも遠慮することはないんだ。 嬉しくて高村くんの手を握った。 見上げると優しい目でこちらを見る高村くん。 「帰ろ。」 「うん。」 呆れた顔の玲子さん。
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