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「着てみせて。」
「こちらへどうぞ。」
フィッティングルームに案内されて、着替えて玲子さんに見せると、
「レイにしては大人っぽいドレスね。素敵だわ、人妻になるのだからそれくらいがいいわね。
会見の時はワンピースにしましょう。
それから、山村さんにメイク頼まなきゃね。」
「わぁー!店長にですか?」
私の明るい声に玲子さんが笑った。
「やっと元気な声が出たわね。」
「店長が来れば百人力ですもん。」
店長なら魔法をかけてくれる。自信をもって人前に出れる。
「わぁー素敵ですわ。」
「やっぱりオーダーは良いわね。」
声の方を見ると見覚えのある顔。
あの令嬢だ。
顔を見ないように俯いた。
「どうしたの?」
玲子さんが不思議そうに見てくる。
「高村くんとスクープされた令嬢です。」
小さな声で玲子さんに伝えると
「あー、ほんとだわ。」
玲子さんが思いっきり嫌な顔をした。
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