第1章

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「あら、優人の事務所の社長さんでしょ?」 「お父様にはいつもお世話になっています。」 「優人との婚約パーティーのためにドレス作ったの。どう?」 「素敵ですわ。ですけど婚約パーティーではなく、結婚披露パーティーなんですよ。」 「あら、せっかちですのね。お父さんに言っておかないと。優人はいつ結婚の申し込みに来てくれるのかしら。」 この人、高村くんと結婚すると思い込んでる。 トイレで女子社員が言ってたことを思い出す。 ホテルに行ったことが記事になったんだ。何もなかったと言っても信じて貰えなかったら… 私たちはどうなるの? ウルウルし始めるのを唇を噛んで堪えてると 「はあ?」 玲子さんの不機嫌な声がした。 「あれだけ二人でホテルに行って、スクープまでされて、何もなかったではすまされないわよ。 優人には責任とってもらわないと私は傷物になってしまうでしょ?」 不適に笑いながら令嬢が玲子さんに言った。
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