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「あら、優人の事務所の社長さんでしょ?」
「お父様にはいつもお世話になっています。」
「優人との婚約パーティーのためにドレス作ったの。どう?」
「素敵ですわ。ですけど婚約パーティーではなく、結婚披露パーティーなんですよ。」
「あら、せっかちですのね。お父さんに言っておかないと。優人はいつ結婚の申し込みに来てくれるのかしら。」
この人、高村くんと結婚すると思い込んでる。
トイレで女子社員が言ってたことを思い出す。
ホテルに行ったことが記事になったんだ。何もなかったと言っても信じて貰えなかったら…
私たちはどうなるの?
ウルウルし始めるのを唇を噛んで堪えてると
「はあ?」
玲子さんの不機嫌な声がした。
「あれだけ二人でホテルに行って、スクープまでされて、何もなかったではすまされないわよ。
優人には責任とってもらわないと私は傷物になってしまうでしょ?」
不適に笑いながら令嬢が玲子さんに言った。
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