《嗚呼、ままならぬ我が婚活》

1/4
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ

《嗚呼、ままならぬ我が婚活》

『結婚式の二次会は、出会いの場』 そんなことを言い出したのは、一体どこの誰なんだろう? 是非一度お会いして、苦言を呈したいと私は思う。 友人達の結婚ラッシュ。 ようやく落ち着きを見せたとはいえ、片手の指じゃ数えきれない程、私は出席してきた。 結婚式にも、二次会にも。 けれど、ハッキリ言おう。 出会いなんて、なかった! 全くと言っていいほど、なかった! それらしい雰囲気にも、ならなかった! 気になる人すら、いなかった! 友人が結婚するのはもちろんめでたい。 祝う気持ちに偽りはないし、人の幸せを僻むほど落ちぶれてもいない。 でもさ。 高いご祝儀を払ったのに、持って帰るのは虚しさと孤独感だなんてあんまりじゃない? もう少し、心が浮き立つような何かがあってもいいじゃない。 毎回ブーケを貰うようになって、一人暮らしには不釣り合いな大きな花瓶も買ったけど。 それでも私の番は来ない。 今すぐ結婚したいなんて、贅沢は言わないから。 せめて彼氏が欲しい。 私は、恋がしたいのよ。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!